VINTAGE SOUVENIR JACKET MUSEUM – “EAGLE (HAND PRINT)”

TEXT: テーラー東洋 企画総括・スカジャン研究家 松山達朗 (TATSURO MATSUYAMA)

ヴィンテージスカジャンミュージアム – 「イーグル(ハンドプリント)」

 

Early 1950’s – Mid 1950’s Vintage souvenir Jacket
“FACE OF ROARING TIGER” × “EAGLE (HAND PRINT)”

 

猛々しく吼える虎が勇ましい1950年代前期から中期の作品。本来日本には生息していない動物であるが、強さの象徴として戦国武将の異名として使われているほか、当時の絵師が作品に描いたことから日本の伝統的なモチーフとしても確立している。シルバー一色のボディにカラフルなリブがアクセントとなっており、非常に映える。背中には通常あるJAPANの文字が描かれておらず、このような仕様はヴィンテージでも珍しい。

 

リバーシブル面は絵柄を刺繍でなく手捺染(ハンドプリント)によって表現した、非常に希少性が高い作品。咲き乱れる桜の木から今にも飛び立つ鷲の姿を繊細に描いており、まさに原画に最も近い状態であるといえる。一般的には、刺繍よりプリントのほうが簡易的だというイメージがあるが、描かれた原画を基に使われている色数を割り出し、その色ごとに版を製作した上、手作業で一色ずつプリントを重ねていくという気の遠くなるような手間と熟練の技術を必要とする。それ故、生産数は極めて少なく、現在では耳を疑う金額で取引されている。

 

FRONT

 

BACK

 



REVERSIBLE
 

 

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